虫歯治療で大切なのは「取り残さないこと」と「削りすぎないこと」|カリエスチェックを使った虫歯治療|フリージア歯科クリニック|大阪本町の歯医者

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虫歯治療で大切なのは「取り残さないこと」と「削りすぎないこと」|カリエスチェックを使った虫歯治療

こんにちは。大阪メトロ四つ橋線本町駅直結のフリージア歯科クリニック オリックス本町ビル院の院長の浦です。

皆さんは、虫歯治療で歯を削るとき、歯科医師がどのように削る範囲を判断しているかご存じでしょうか。

「虫歯になった黒いところを削るだけでは?」と思われるかもしれません。

実際には、虫歯の色だけで削る範囲を正確に判断することはできません。黒く見えても進行が停止している場合がありますし、見た目にはそれほど変化がなくても、内部で虫歯が広がっていることがあります。

当院が虫歯治療で大切にしているのは、治療が必要な虫歯を適切に取り除くことと、健康な歯をできるだけ残すことです。

そのため、フリージア歯科クリニックでは、虫歯の治療時に「カリエスチェック」と呼ばれるう蝕検知液を使用し、虫歯に侵された部分を確認しながら治療を行っています。

今回は、このカリエスチェックがどのようなものなのか、また、虫歯を取り残さず、歯を削りすぎない治療がなぜ大切なのかについて、研究論文も交えながらお話しします。

1.虫歯は見た目だけでは判断できません

虫歯は、口の中の細菌が糖を利用して酸を作り、その酸によって歯のミネラルが失われることで進行する病気です。

歯の表面を覆っているエナメル質から始まり、内部の象牙質に進行すると、歯の構造が弱くなっていきます。

象牙質まで進んだ虫歯には、細菌感染が進み、構造が大きく変化した部分と、脱灰していても再石灰化する可能性が残っている部分があります。

1972年、東京医科歯科大学のFusayamaらは、虫歯に侵された象牙質を染色によって区別する研究を発表しました。

この研究は、虫歯治療において、感染した象牙質と保存できる可能性のある象牙質を区別する考え方の基礎となりました。

つまり、虫歯だからといって、変色した歯質をすべて削ればよいというわけではないのです。

参考文献:Fusayama T, Terashima S. 1972.

2.カリエスチェックとは?虫歯を染め出して確認する方法

カリエスチェックは、虫歯に侵された象牙質を染色し、削る範囲の判断を補助するための薬液です。

虫歯をある程度除去した後に検知液を塗布すると、染まりやすい部分を視覚的に確認できます。

歯科医師は、その染色状態に加え、象牙質の硬さや虫歯の深さ、レントゲン画像などを参考にしながら、さらに除去する必要があるかを判断します。

私がカリエスチェックを使用する理由は、目で見た印象や器具で触れた感覚だけに頼らず、判断材料を一つ増やしたいからです。

特に、歯と歯の間の虫歯や、内部に広がった虫歯では、どこまで削るべきか慎重な判断が必要になります。

ただし、カリエスチェックは万能ではありません。

2000年にMcCombが発表したレビューでは、う蝕検知液は細菌感染した象牙質だけを特異的に染めるものではなく、ミネラルの少ない象牙質なども染色する可能性があると指摘されています。

そのため、赤く染まった部分を機械的にすべて削り取ることが、必ずしも適切な虫歯治療とは限りません。

当院でも、カリエスチェックの染色結果だけで判断するのではなく、歯の状態を総合的に確認することを大切にしています。

参考文献:McComb D. 2000.

3.虫歯の取り残しは、なぜ問題になるのでしょうか?

虫歯治療では、詰め物や被せ物を入れる前に、虫歯の状態を適切に処理する必要があります。

特に、詰め物の周囲に活動性の虫歯が残っていたり、修復物と歯の境目に隙間が生じたりすると、将来的に虫歯が進行する原因になる場合があります。

一度治療した歯が再び虫歯になることは、一般的に「二次う蝕」と呼ばれます。

二次う蝕は、詰め物の周囲に新たに発生する虫歯であり、治療時の虫歯の取り残しと必ずしも同じものではありません。

しかし、どちらも歯の健康を長期的に守るうえで注意が必要です。

当院では、虫歯に侵された部分の確認にカリエスチェックを活用するとともに、詰め物や被せ物で適切に修復できる状態に整えることを重視しています。

虫歯を削ること自体が治療の目的ではありません。

治療後も歯がしっかり機能し、できるだけ長く使える状態にすることが大切だと考えています。

4.虫歯を取り残さないために、削りすぎるのも問題です

ここは、ぜひ知っていただきたいところです。

虫歯を取り残したくないからといって、すべての変色した象牙質や柔らかい象牙質を削り取ると、健康な歯質まで失ってしまう可能性があります。

特に深い虫歯では、削りすぎることで歯の神経が露出するリスクがあります。

歯の神経は、正確には歯髄と呼ばれ、血管や神経などを含む大切な組織です。

歯髄が保存できれば、歯の感覚や生体としての機能を維持できる可能性があります。

2014年にSchwendickeらが発表したシステマティックレビューでは、虫歯の除去方法を比較した28研究、1,782人、2,555病変が解析されました。

その結果、検知液で染まらなくなるまで削る方法では、合併症のリスクが高くなる傾向が報告されました。

また、2025年の深在性う蝕に関するシステマティックレビューや国際的な診療ガイドラインでは、神経に近い深い虫歯に対して、軟化した象牙質を選択的に残す方法が推奨されています。

これは虫歯をいい加減に取り残すという意味ではありません。

神経を守るため、虫歯の深さや歯髄の状態を評価したうえで、除去する範囲を意図的に調整する治療方法です。

つまり、現在の虫歯治療では、「とにかく全部削る」よりも、「必要な部分を適切に除去して歯を守る」ことが重要になっています。

参考文献:Schwendicke F, et al. 2015/Ramezanzade S, et al. 2025.

5.虫歯治療では、神経を残すことも大切です

虫歯が深くなると、冷たいものがしみたり、噛んだときに痛みが出たりすることがあります。

さらに進行すると、歯髄に強い炎症が起こり、根管治療が必要になる場合もあります。

根管治療は、歯を残すために重要な治療です。しかし、歯髄を保存できる状態であれば、できるだけ保存することにも大きな意味があります。

そのため、深い虫歯を治療する際には、虫歯の深さ、痛みの症状、歯髄の反応、レントゲン所見などを確認し、治療方法を検討します。

カリエスチェックは、その判断を補助する道具の一つです。

染まった部分をすべて削ることよりも、歯髄を含めた歯全体をどう守るかを考えることが大切だと思っています。

ただし、虫歯が非常に深い場合には、慎重に治療しても神経を保存できないことがあります。

治療前に症状がなくても、治療後に歯髄の炎症が明らかになる場合もあるため、経過観察が必要になることがあります。

6.小さな虫歯のうちに治療することが、歯を守ることにつながります

虫歯治療を繰り返すと、そのたびに歯を削る必要が生じる場合があります。

最初は小さな詰め物で済んでいた歯が、再治療によって大きな詰め物になり、最終的に被せ物や根管治療が必要になることもあります。

もちろん、すべての歯がそのような経過をたどるわけではありません。

それでも、健康な歯質をできるだけ保存することは、長期的な歯の維持を考えるうえで重要です。

また、初期の虫歯の中には、フッ化物の利用や食生活の改善、適切な清掃によって進行を抑えられるものもあります。

虫歯が見つかったからといって、すぐに削ることだけが治療ではありません。

経過観察が可能な虫歯なのか、詰め物による修復が必要なのかを判断することも大切です。

そのためにも、定期健診や定期検診で虫歯を早期に発見し、状態に応じた対応を行うことをおすすめしています。

7.フリージア歯科クリニックが目指す虫歯治療

当院が大切にしているのは、今ある歯を1本でも多く、長く使っていただくことです。

虫歯治療では、カリエスチェックを活用して、虫歯に侵された部分を確認しながら治療を進めています。

しかし、単に赤く染まったところを削ることが目的ではありません。

虫歯を適切に処理しながら、健康な歯質や神経をできるだけ守ること。そして、治療後も長く使える状態を目指すことが重要です。

患者さんの中には「虫歯治療はどこで受けても同じ」と思われている方もいるかもしれません。

実際には、虫歯の深さや位置、残っている歯の量などによって、治療方法は変わります。

小さな虫歯であればコンポジットレジンなどによる修復が選択肢となり、大きな虫歯ではインレーやクラウンなどが必要になることもあります。

大切なのは、その歯に適した方法を選ぶことです。

「虫歯をしっかり治してほしい」「できるだけ自分の歯を残したい」「神経を取らずに治療できるか相談したい」

そのような方は、ぜひ一度ご相談ください。

大阪・本町のフリージア歯科クリニックでは、カリエスチェックを活用しながら、歯の保存を大切にした虫歯治療に取り組んでいます。

フリージア歯科クリニック

日本口腔インプラント学会 専修医
日本口腔外科学会 所属
日本歯内療法学会 所属
日本睡眠歯科学会 所属
日本歯科審美学会 所属
日本臨床CAD/CAM学会 所属

文責:院長 歯科医師 浦 栄吾

Q1.カリエスチェックとは何ですか?

カリエスチェックは、虫歯に侵された象牙質を染色し、除去する範囲を判断するための補助材料です。染色結果だけでなく、歯質の硬さや虫歯の深さなどを確認しながら使用します。

Q2.カリエスチェックを使えば虫歯の取り残しはなくなりますか?

カリエスチェックは虫歯の除去範囲を判断する助けになりますが、使用するだけで取り残しを完全に防げるわけではありません。歯科医師による総合的な判断が必要です。

Q3.虫歯は全部削らないと再発しますか?

必ずしもそうではありません。特に神経に近い深い虫歯では、歯髄を守るために一部の軟化象牙質を残し、適切に封鎖する治療方法があります。虫歯の深さや症状によって判断します。

Q4.虫歯治療で神経を残すことはできますか?

虫歯の進行状態や歯髄の炎症の程度によっては、神経を保存できる可能性があります。ただし、すべての症例で保存できるわけではありません。

Q5.一度治療した歯が再び虫歯になることはありますか?

あります。詰め物や被せ物の周囲に新たな虫歯が発生することがあり、二次う蝕と呼ばれます。毎日のセルフケアや定期健診での確認が大切です。

Q6.大阪本町でカリエスチェックを使った虫歯治療を受けられますか?

フリージア歯科クリニックでは、虫歯治療にカリエスチェックを活用しています。大阪メトロ本町駅直結のオリックス本町ビル2階にあり、歯の状態に合わせた虫歯治療をご案内しています。



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